■心臓に毛を生やしたい
「あの人、心臓に毛が生えてるね」とは、場合によっては図々しいとか、あまり良くない意味に使われることもあると思いますが、私にとってはあこがれの言葉です。
「心臓に毛が生えている」と言えば、ずうずうしかったり、度胸があったり、あまり物おじしなかったりする人のことですが、英語の似た表現に「have nerves of steel」(鉄の神経を持つ)があります。
■他人とは心理的な距離を置く
物理的には近くにいても、心理的には距離をおき、遠くにいるようにすることです。
下手になんとかしようなどと思うため、落ち着かないし、それがうまくいかなくて、落ち込みます。
特に、マイナス評価をもらったときが重要で、誰かに怒られたとき、「自分はダメなんだ」と 思うのではなく、「別に、あなたにどう思われようが、知ったこっちゃないよ」といった感じで、心理的に少し距離を置く。
■「安易に謝らない」ことを意識しよう
何でもすぐに「すみません」と謝るクセがある人は要注意。人に認められたい、人とうまくやりたい、と思っている人ほど、謝りグセがつきやすい。でも、謝り続けていると精神的にどんどん萎縮していくだけ。「すみません」をグッと飲み込み、他の言葉に言い換えてみよう。
どうせ人間は迷惑掛け合う存在なのだから、迷惑をかけた時にいちいち罪悪感なんて感じていたらキリがありません。迷惑をかけてしまった時は、迷惑被ってくれた事を相手に感謝しましょう。
「批判されても傷付かないようになるには、失敗しても悪びれない態度が必要」というベルクハン氏の言葉にもありますが、ときには開き直ることも必要なんですね。
そのうち、謝らなくても死にはしないことに気づきます。
■「好かれたい」「評価されたい」はキリがなく疲れます
「好かれたい」「評価されたい」「信頼されたい」「大切に扱われたい」…そうした欲望が強くなり過ぎてると、必要以上に自分の行動が気になり、ビクついてしまう。しかし、基準が他人である以上、キリがない。心臓に毛を生やすためにはまず、「今、自分が大事だと信じているもの」を捨て去る必要がある。
悩みを聞いてくれる人の答えに「開き直りなさい」という指摘をよく見かけるが、『開き直る』とは、『大切なものを捨て去る』ということである。
あえて、先回りして仕事をしない(中略)叱られないようにと先回りして仕事をこなせば、相手にビビる気持ちが高まるだけです。
「評価を求めない」という覚悟が、自分の心をどっしりさせる。
■こんなイメトレも有効です
腰をおろし背筋を伸ばし、リラックスして、深呼吸してください。目の前に厚い防弾ガラスでできた透明の壁を思い浮かべてください。あなたはそれによって完全に守られています。
けれども外の様子はすべて見たり聞いたりすることができます。ただ、他人が発するもの、彼らの感情とか気分といったものだけはあなたに当たらないのです。
■その他、心臓に毛を生やす考え方
あいつの方がもっと悪いと、悪い奴と比較しながら生きることです。迷った時は、悪い人間を引き合いに出すことです。いつもいつも、くそ真面目に生きることはありません。
相手の嫌な発言は、その相手が不幸せなんだと考えよう。
理不尽な言葉や、グサッとくる台詞を投げつけられた時は、こう考えてみては。「そんなことを言わなければならないほど、追い詰められているのか…可哀相」