■ADHD
ADHDは発達障害の主要な疾患で、「不注意さ」と「多動、衝動性」を主な症状としている
ADHDには「時間の管理が苦手」「決められた手順にしたがって進められない」「準備ができず計画が立てられない」などの特性が
脳機能の発達や成熟に偏りが生じた結果と考えられていますが、その原因はまだよくわかっていません
■学童の3~7%がADHDだといわれている
有病率は報告によって差がありますが、学齢期の小児の3-7%程度と考えられています
12歳以前にその特徴が現れ、その状態が持続する状態と定義されます
■このADHDが急増しているという
子どもの双極性障害と縁が深いとされたADHDの爆発的な増加も、「現代の奇病」の一つといえる
通級による指導を受けている児童生徒数の推移を見てみると、この十数年の間に発達障害の子どもの数が大幅に増加している
患者は増えているといわれています。実際、医療現場にいる筆者も、ADHDのある患者が子供、大人共に増えている
■それは他の国でも
2000年から2010年までの10年間に、アメリカにおける広汎性発達障害の有病率は約2倍に増えたと報告されています
アメリカでは約11%の人が4歳から17歳までのある時点でADHDと診断されているそうだ。10人に1人以上という計算になる
台湾で行われた全国レベルの調査によると、ADHDと診断された人の割合は、一九九六年の時点では、〇・〇六%に過ぎなかったが、二〇〇五年には、一・六四%まで増えている
■増加している理由は何なのか?
ひとつには、発達障害の診断基準が変更されたことで、該当する子どもの割合が増えたことが挙げられます
大幅な増加は、診断概念の普及により診断率が上がったことが主な原因と考えられる
その一方で、疑問があるのも事実です。その疑問とは、ADHDの診断を安易に下す医師がいるのではないかということ
■更に「生活様式の変化」などもあるのかも
ADHDの養育要因が愛着障害と共通し、重なり合う部分が大きいとするならば、その答えはまさに、安定した愛着が育まれる養育環境、社会環境にあるということに
不安定な愛着がリスクファクターとなるものとして、依存症(薬物、ギャンブル、セックス、インターネットなど)、希死念慮、解離性障害、原因不明の身体疾患、慢性疼痛、虐待、DV、いじめ、離婚、非婚、セックスレスなどが
現代人の生きづらさと苦悩の根底に、愛着の問題が関わっているということが明らかとなってきている