■厚労省は新型コロナは「飛沫」と「接触」によって感染するとしている
アフロ
A general view of the Central Government Building No.5, Main Building housing the Ministry of Health, Labour and Welfare, the Ministry of the Environment in Tokyo on November 15, 2018, Japan. (Photo … by 写真:西村尚己/アフロ
コロナウイルスの感染経路は、飛沫感染と接触感染です。原則として空気感染はありません
飛沫感染は、感染者がくしゃみやせきをすることでウイルスを含んだつばが飛び散り、ごく小さな水滴を近くにいる人が口や鼻で吸い込んだりすることで起こる
接触感染は皮膚と粘膜の直接的な接触や、ドアノブやスイッチなどを介した間接的な接触でうつる
■しかし、厚労省は一方で「換気が必要」と宣言
感染者が療養する部屋と他の家族がいる部屋をできるだけ分けます。窓があるなど、換気の良い個室とする
新型コロナウイルスの感染拡大の特徴として、「換気が悪い」、「人が密に集まって過ごしている」、「不特定多数の人が接触するおそれが高い」―ことをあげた
感染者のいる部屋、ご家族が生活している部屋の換気も重要で、エアコンなどの空調や換気扇をまわしたり、日中の温かい時間に窓を開けるのもよい
■ん…空気感染しないなら換気は必要ないはずでは?
ウイルスが長時間空気中を漂い、感染者から十分な距離を取っていてもうつる「空気感染」は報告されていない
では、なぜ換気が必要なのか。山口医師によると、集団感染が起こっているライブハウスやスポーツジムなどの換気の悪い閉鎖空間では、飛沫が短時間、空気中に漂うことがある
ウイルスの飛沫は直径5㎛とされ(1μmは1㎜の1000分の1)、この大きさで地上までの落下速度は30~80㎝/秒とされており、身長が160㎝程度だと2秒~6秒ほどで地上に落下することになります。ただ、それ以下の大きさになると、空中を漂う時間が長くなり、室内の広範囲に飛散する
■要するに、密閉された空間では飛沫が長時間空気中を漂う、それを吸い込み感染することがある
「飛沫がふわふわと舞っている状況では、マスクと顔の隙間からウイルスが侵入するなど、せきやくしゃみで飛んだしぶきよりも多くの人が感染しやすい」
換気することで、漂う飛沫に含まれるウイルスは薄まり、屋外へ流れていく。このため、吸い込む量が減ってリスクは低くなる
(1)換気の悪い密閉空間(2)人が密集(3)近距離での会話や発声
■以上の理由により換気が大事になる。それ以外「大声での会話」や「口呼吸」にも注意したい
「手を伸ばせば届くくらいの近い距離に人がたくさんいて、絶えずしゃべったり、歌ったり、叫んだりしている」+「風通しが悪い空間」
一番避けるべき空間です。
条件が重なる屋形船、スポーツジム、ライブハウス、展示商談会、懇親会などで集団感染が発生
満員電車で皆が喋っていたり、歌っていたり、叫んでいたりすれば電車はリスクのある場所ですが、普通みんな無言ですよね。なので、たしかに換気は悪いし、人との距離は近いけれども、上で挙げられている場所に比べればまだリスクは低い
■このような換気の効果により「窓を開けて走る電車」も
新型コロナウイルスの感染拡大で、換気のために窓を開けて運行する電車が出始めている
JRや私鉄、路線バスなども走行中に窓を少し開けるだけで換気効率は飛躍的に高くなる
東京メトロでは、ラッシュ時などを中心に混雑が確認された際には、駅員が車両の窓を開けてまわるという取り組みを4日から始めた