■働き方改革
アフロ
Japan’s Prime Minister Shinzo Abe walks to the podium to address the 74th session of the United Nations General Assembly at U.N. headquarters in New York City, New York, U.S., September 24, 2019. REU… by 写真:ロイター/アフロ
2018年6月29日に成立した、働き方改革法案。2019年4月1日をもって、ついに改正法が適用開始
働き方改革は、目的を正しく理解し適切な取り組みを行うことで、企業の労働環境の改善や労務問題の解決に活きる有効な手立て
■この改革によって残業時間は大幅に減少
働き方改革関連の取り組みを行っている会社は84.3%。具体的には「有給休暇取得の推進」が65.4%と最も多く、以下、「時間外労働/残業の制限」が48.9%、「育児のサポート」が28.0%
いわゆるフルタイム男性労働者に占める60時間以上の人の割合は、13・6%(15年)から10・9%(18年)に減少
2014年以降、全体の残業時間は減少傾向にあり、全体の平均残業時間は2019年に入ってからも減少を続けており、4-6月集計の26.27時間/月からさらに減少し7-9月では25.56時間/月と25時間台まで減少
■しかし残業時間は減ってもストレスは減らない
働き方改革以降、仕事で感じるストレスは増えた人は合計50%
導入以降、働きやすくなったと回答した人は46.2%で、半数以上が「働きにくくなった」と感じている
男性では40代(「ストレスを感じている」人は80.0%)、女性では20代(「ストレスを感じている」人は83.2%)
■いったいなぜストレスを感じているのか?
労働時間に関して感じるストレス 第一位は「ノー残業デーの翌日、そのしわ寄せがくる」が36.4%
原因は「仕事内容」が1位となる一方、「仕事の量が多い」「同僚・上司との人間関係」の順位が下がる結果に
「勤務・業務管理が厳しくなったこと」(33.3%)がもっとも多く、「収入が減ったこと」(26.3%)、「スケジュールが調整しづらいこと」(23.8%)
■時間を削ったことによるしわ寄せが
仕事が終わらないのでサービス残業をせざるを得ない。休憩時間を削って仕事をせざるを得ない
「有給消化中も仕事の納期が変わらず、家で仕事をしている」
男性50代は「業務管理が厳しくなったこと」(40.0%)が他の世代より高くなっている
■形だけ取り繕っても中身は変わらない…ということが浮き彫りに
『名前だけの導入(50代)』『その場しのぎばかり(30代)』とかなりのストレスを感じている方も
「結局家で仕事をしている」「ストレスで家庭内の雰囲気が悪くなった」「給料が減り、パートナーから叱責を受けた」
まだまだ課題は多く、働き方改革によってストレスを感じている人も半数近くいることから、根本的な解決には至っていない