◼︎てんや
天丼チェーン「天丼てんや」が苦境にある。既存店客数は21カ月連続で前年割れ、既存店売上高は10カ月連続でマイナスだ。
既存店の客数が2017年12月から19年8月まで21カ月連続で前年を下回っているのだ。
◼︎値上げが影響しているとの指摘
安さを武器に支持を得てきたてんやだが、17年ごろから既存店の業績が低迷するようになった。
売り上げの4割弱を占めるとされる天丼並盛を500円から540円に引き上げるなど、6種類のメニューを10~50円値上げ
8%も価格が上昇し、ワンコインで食べられなくなったとあっては、客足が遠のくことは避けられない。
◼︎先日、増税に伴う対応を発表
天丼(540円/税込)、上天丼(690円/税込)、お好み天ぷら単品、サイドメニュー、そばやうどんのセットなどは税込価格を据えおき
また、店内で食べる価格と持ち帰り価格を同一とする。
一方で野菜天丼等、その他の商品については、税抜き価格を統一し、店内飲食と持ち帰りでは支払う税込価格は異なる。
◼︎日高屋
ラーメンチェーン「日高屋」の業績が伸び悩んでいる。「駅前・深夜」に強みをもっていたが、既存店客数・売上高ともに不調にある。
既存店の客数が同2.4%減(前期は1.2%増)という現実
◼︎昨年4月に値上げを実施
原材料費や人件費などが上昇したため、麺類と定食類を中心に一部のメニューを10~30円値上げしている。
例えば、「野菜たっぷりタンメン」は20円引き上げて520円、「肉野菜炒め定食」は10円引き上げて690円に値上げ
◼︎喫煙席の影響も指摘
日高屋ではタバコが吸えるというのが、客に“選ばれない価値”をつくってしまっているのでしょう。
店に入った瞬間にタバコの煙はどうしても流れてきますから、そこで避けられてしまっている感は否めないですね
◼︎24時間店舗の人手不足も
飲食店の中では営業時間が長く、午前11時~翌午前2時の営業を基本とし、一部の店舗では24時間営業を実施している。
人手不足により深夜に人員を配置できないケースが増えており、営業時間を短縮せざるを得ない店舗が出てくるようになった。