■はたらきものというイメージが強い、蟻
「アリとキリギリス」に代表されるように、働き者のイメージが非常に強い
■しかし、全体の7割程度の蟻は仕事をサボっているらしい
自分の体を舐めたり,目的もなく歩いたり,ただぼーっと動かないでいるなど,およそ労働とは無関係の行動をとっている
■はたらきものを集めても、やっぱりサボる蟻が一定数出てくる
働かないアリだけを集めれば、組織活動が停止してしまうように思うのですが、そうなりません
働くアリだけを集めても一部が働かなくなり、働かないアリだけを集めると一部が働き始める
全員がいつも働く方が、短期的な効率は良いはずなのに、なぜ働かないアリがいるのでしょうか
■この「働かない蟻」は集団にとって意味のある存在らしい
アリの集団が長期間存続するためには、働かないアリが一定の割合で存在する必要があるとの研究成果を、北海道大の長谷川英祐准教授らのチームが16日、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した
長谷川准教授は、「普段働かないアリがいざという時に働いて、集団の絶滅を防いでいる」と話す
働いてないように見えるアリも実は、待機要員であって、何か大きな仕事(エサ)ができたときに駆けつけるための人員として必要
皆が一斉に働くシステムだと、同じくらい働いて同時に全員が疲れてしまい、誰も働けなくなる時間が生じてしまいます
アリが皆一斉に働いて、一斉に疲れてしまうと巣の存続が危うくなってしまう
■これは人間社会にも同様の考え方が当てはまります
全従業員を働かせ続けて、事業をまわしているような企業は、緊急の事態が来たら、労働力の不足により業務が回らなくなりかねません
皆で一斉に働いた方が仕事は早く片付くのであるが、それでは想定外の仕事量になったときに対応することが出来なくなる
■何かと効率化が美徳化される現代の人間社会
グローバリズムの名の下に、人件費をコストとみなし削減し、システムを効率化しようとする動きが強まっています