■みなさん、どれくらいの時間を座って過ごしていますか?
長時間のデスクワーク、自宅ではネットにテレビ・・・。現代人は、1日の大半を座って過ごしています
職場のデスクワーク、電車やバスの移動、帰宅後の食事やテレビを見ているときなど、日々の生活に占める「座っている時間」は想像以上に長い
「日頃何時間くらい運動していますか?」と聞かれることはあっても、「一日に何時間座っていますか?」と聞かれることはあまりないかもしれません
■日本人は世界でもっとも座っている時間が長いそうです
日本人成人の平日の座っている時間は世界一長い。世界20カ国の平均が5時間なのに対し、日本人は7時間だ
多くの人が「座りすぎ症候群」になっている可能性が高い
■いわゆる「座りすぎ症候群」は健康に様々なリスクを及ぼします
長時間同じ姿勢でいることは血流や代謝機能の悪化から様々な病気や死亡のリスクを高める原因になります
人体の筋肉の中で約7割を占める足の筋肉が動かないため、血流が滞り、代謝機能が低下する
欧米では椅子の座り過ぎのもたらす弊害が大きな話題になって、オフィスから椅子を撤去する企業も出てきた
■日々の「座りすぎ」がもたらす健康被害
記憶力が低下する?
2018年4月に発表された研究によると、座りっぱなしの生活を送ることで、記憶の形成にまつわる重要な脳のエリアが縮小することが示されました
座って過ごす時間が長くなるほど、認知能力が低下する可能性があるとの見解も過去に示されており、これは脳そのものが変化したことによって現れる兆候とも考えられる
太りやすい体質に?
動きが少なくなることで代謝が悪くなり、徐々に脂肪を溜め込みやすい身体になっている可能性がある
動かずにじっと座っていると代謝が低下し、本来吸収されるべき「糖」や「中性脂肪」が血液中に残り、いわゆる「メタボ」の状態になります
座っている間は筋肉の収縮がありません。その結果、脂肪を燃焼する酵素が働かなくなってしまい、病気になりやすくなる
がんとの関連性も指摘されている
国立がん研究所のデータを元に、座りっぱなしでいることが、結腸がん、乳がん、および子宮内膜がんを発症するリスクが高まることを紹介しています
仕事中座っている時間が2時間未満の男性は、6~8時間の男性に比べて結腸がんのリスクが37%低いというオランダでの疫学研究の報告もある
■こまめに体を動かす習慣をつけましょう