■一時期業績が低迷していた日本マクドナルド
1971年の創業以来、45年にわたって日本のハンバーガー文化をリードしてきた同社だが、しばらくは業績不振から抜け出せないのではないかと見られていた。
2015年12月期連結決算を発表し、税引き後利益は01年の上場以来最悪の347億円の赤字となった。
■その後、業績を持ち直した
一時、日本撤退もありうるのでは、との噂も飛んだほどドン底状態に陥っていた日本マクドナルドが、驚異のV字回復をしている。
11月度の月次動向で、既存店売上高が前年同月比8.0%増と25カ月連続で前年実績を上回った
問題発生から1年余りで販売減に歯止めを掛け、29年12月期の最終損益は上場以来最高となる200億円の黒字を見込む。どん底から鮮やかなV字回復を成し遂げた。
12月は、既存店売上高が対前年同月比8.0%の増加となり、25か月連続の対前年同月比プラスとなった。
人気の「チキンマックナゲット」のソースに、期間限定で「夢のオマールエビソース」と「贅沢チーズフォンデュソース」を追加した。特別価格で提供した「チキンマックナゲット 15ピース」と合わせて好評だった。
'18年は、さらなるコラボと、再び新規店開設を積極的に仕掛けるなど、攻めの構えを見せています
日本マクドナルドHD(2702)のサラ・カサノバ代表取締役社長兼CEOが、テレビ東京系の経済番組である『カンブリア宮殿』で、大赤字にもかかわらず社員の給料を上げた件について発言した
同社のビジネスが「人」に支えられている以上、「私たちが成功するためには、まず社員たちが満足しなければならない。当然のことですよね」と言い切っていた。
カサノバ氏の意見です。
「さぞかし社員のことを考えてくれている」「正解でしかない」「日本の経営者も理解して欲しい」「凄い!感動する!」「とてもいいセリフ」などのコメントが寄せられています。
このニュースに関するネットの声です。
■このマックの陰で、モスバーガーに暗雲が立ち込めてた
マクドナルドと入れ替わるようにして、ハンバーガー業界2位のモスバーガーが、いま創業以来2度目の絶不調に陥っている。
2017年4〜9月期決算は純利益が前年同期比17%減の15億円だった。最高益を見込む日本マクドナルドとの差は歴然で、その背中はほとんど見えない。
不振は国内モスバーガー事業の店舗数が減っていることが影響している。14年3月末時点では1419店あったが、その後は減少していき、17年3月末時点には1362店にまで減った
■原因は人手不足と高級ハンバーガー店の台頭
アフロ
Views of the pavilion of Japan at the Universal Exp Milano 2015 in Milan, Italy. *** Local Caption *** NO ITALY by 写真:Splash/アフロ
アルバイトの採用状況は全体的に厳しいが、店舗によっては十分なところもあり、店舗間の格差がある。
18年3月期の業績予想は売上高が前期比0.4%増の712億円と微増の一方、純利益は24.6%減の23億円を見込む。17年3月期のような為替要因がなくなる半面、人手不足によるコスト増が利益を圧迫する。
アメリカから初上陸のステーキハウスの開店が相次いだ2017年だが、「本格派高級グルメハンバーガー」のうまい店も多く誕生した。